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高齢者の白内障手術

[2019.07.12]

先日、90歳超えの白内障手術をしました。

自分が白内障手術をした最高年齢は99歳です。

 

この患者さんは、以前に白内障手術をした右目の視力が

見えにくいとのことで受診されました。

受診時の視力は 右目1.0、左目光覚弁でした。

光覚弁とは光がやっとわかる程度です。

右目の白内障オペは約30年くらい前に行われていて、

散瞳してもイマイチで、前嚢収縮が強く、

水晶体嚢(水晶体をつつんでいた袋)の混濁が中心にかかっておりました。

簡単に言うと光がしっかりと眼底に通りにくい状態でした。

おそらくは難症例だったと予想されます。

左目は以前に眼底の病気をされ、

視力予後が不良だったため、同時期に

白内障手術が行われなかったそうです。

 

視力がでない左眼の状態は

成熟白内障と言って、水晶体の混濁が強く、

眼底も全く見えませんでした。

また散瞳状態が悪く、白内障の程度と散瞳状態からは

かなりの難症例と思われました。

【術前の左眼の状態】

成熟白内障

 

眼底の病気は本人の話しでは『中心性網膜炎?』とのこと。

これであれば、今よりかは見える可能性が高いと思い、

左目の手術を提案しました。

本人はすごく前向きで、お身体も大した病気をされておらず

手術を希望されました。

 

手術はかなりの難症例ですので、時間はかかりました。

虹彩に切開を入れ、散瞳状態を良くして、

それから水晶体を超音波で細かく砕いて除去するのですが、

かなり硬かったので、なかなか除去できません。

ここで焦ると水晶体が眼底に落ちたり、

人工レンズが入らない可能性がでてくるので

『ゆっくり、落ち着いて、丁寧に』を心がけて慎重に行いました。

その結果、無事人工レンズを入れることが出来ました。

【術後の状態】

成熟白内障後

 

翌日の診察ではだいぶ見えるようで、喜んでおりました。

右眼を隠して左眼で見て頂きましたが

『今までよりも全然見える、先生の顔も見える』

かなり良い反応です。

退院後の初回診察日に視力をはかるので、どこまで出ているか楽しみです。

 

超高齢者でも見たいという希望があり、

お身体に問題がなければ、十分手術は可能です。

高齢者では通院が不安という声をよく聞きますが、

当院では入院、日帰りともに対応可能です。

年齢を理由に手術をせず、見えなくなるのは残念です。

そんな人をひとりでも多く治療でき、少しでもハッピーにできればと思います。

 

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